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話が……進まない……
続きから毛利相手の救われない話導入部ーオチまで決まってるけど書き方がワカンネ
その日は、毛利の館で山陽・山陰の国衆を集めた大宴会が開かれていた。誰も彼もが毛利氏当主元就の顔色を窺い、和気藹々とした雰囲気の裏では誰と手を組み他を出し抜くか、少し離れた上座に居る元就には手に取るように判りすぎていた。愚かな、と思えば酒も飯も途端に味を失くしてしまった。
元就のご機嫌伺いをしようとする者、取り入ろうとする者、それからそれから。次々に湧いてくる者共は尽きぬ。それを遠巻きに眺める、毛利氏とは友好的ではない一派。
目に見えて悪くなってきた空気に嫌気が差し、元就は無言で席を立った。すぐに後を追ってきた者共をぴしゃりと打ち払い、人気のない静かな庭へと足を進めた。中央に池を配した広い庭の小道をそぞろ歩く。宴席の喧騒も明かりも届かなくなってきたあたりで、小さく長息した。
なんのかんのと言われたところで元就とて人である。他者に己の弱みを見せることはなかれども、一人の時にまで気を張るつもりはなかった。ぐっと目を瞑り、眉間を解す。ゆっくりと首を回して肩の力を抜けば随分と楽になった。再び池を見る。松柏や楓を植え、奇岩を配した庭は静かに山水画の世界を現している。腕の良い職人を呼び寄せて作らせた甲斐もあろうというもの。黒い水面には望月がぽかりと浮いていた。
幽かに、横笛の音色が聞こえてきて元就は目を上げた。どこから、と音の出所を探ってみれば、池の中島にある四阿らしかった。物悲しい調べの曲を聴き終え、次の曲を奏で始めた笛手は誰ぞやと、四阿を目指すことにした。
笛を奏でていたのは女だった。そして女は、人というには夢幻の色濃く、天人というには現の色を帯びすぎていた。辻ヶ花の文様を描いた唐茶の表着をし、玉結びにした黒髪はさらりと落ちて、月明かりに白い肌は絹のよう。
続きから毛利相手の救われない話導入部ーオチまで決まってるけど書き方がワカンネ
その日は、毛利の館で山陽・山陰の国衆を集めた大宴会が開かれていた。誰も彼もが毛利氏当主元就の顔色を窺い、和気藹々とした雰囲気の裏では誰と手を組み他を出し抜くか、少し離れた上座に居る元就には手に取るように判りすぎていた。愚かな、と思えば酒も飯も途端に味を失くしてしまった。
元就のご機嫌伺いをしようとする者、取り入ろうとする者、それからそれから。次々に湧いてくる者共は尽きぬ。それを遠巻きに眺める、毛利氏とは友好的ではない一派。
目に見えて悪くなってきた空気に嫌気が差し、元就は無言で席を立った。すぐに後を追ってきた者共をぴしゃりと打ち払い、人気のない静かな庭へと足を進めた。中央に池を配した広い庭の小道をそぞろ歩く。宴席の喧騒も明かりも届かなくなってきたあたりで、小さく長息した。
なんのかんのと言われたところで元就とて人である。他者に己の弱みを見せることはなかれども、一人の時にまで気を張るつもりはなかった。ぐっと目を瞑り、眉間を解す。ゆっくりと首を回して肩の力を抜けば随分と楽になった。再び池を見る。松柏や楓を植え、奇岩を配した庭は静かに山水画の世界を現している。腕の良い職人を呼び寄せて作らせた甲斐もあろうというもの。黒い水面には望月がぽかりと浮いていた。
幽かに、横笛の音色が聞こえてきて元就は目を上げた。どこから、と音の出所を探ってみれば、池の中島にある四阿らしかった。物悲しい調べの曲を聴き終え、次の曲を奏で始めた笛手は誰ぞやと、四阿を目指すことにした。
笛を奏でていたのは女だった。そして女は、人というには夢幻の色濃く、天人というには現の色を帯びすぎていた。辻ヶ花の文様を描いた唐茶の表着をし、玉結びにした黒髪はさらりと落ちて、月明かりに白い肌は絹のよう。
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