帰ってきて写真を改めてみるとやっぱ旅行記書かねばなるまいてと思う美しい庭園と町並みだったのでそのうち。ただ、人出の多さに写真をあまり撮れなかったので少なめです。
この時期はホント滴るほどの緑がむせかえりそうで、生命力にあふれていてなんでもないのに泣けてきます。夕方散歩して体力つけるようにしよう。あ、ケガは医者に診てもらいました。何の問題もなく治りそうです。


天王屋ではなく佐助が好きで旅行の好きな一人としてオフ会に参加してきました。以下、簡単な旅行記もどき。

岡山後楽園と倉敷の観光、私は参加できませんでしたがほぼオールで飲んで歌って破廉恥！　祭りでした。
総勢9人で、仕切りたがりの癖にリーダーシップ皆無の私は幹事をかってでるも四苦八苦。いつも一人旅の時は無計画なのでがっつり予定を立てれどまるまる計画倒れ。幹事、仕事できてないよなにやってんの！

後楽園で合流して、主催さんをはじめ皆さん明るくて楽しい方ばかりだったのに、家族以外の人と接するのも久々な（笑うところ）私は一日目は常時こんなときどんな顔すればいいかわからないの状態。スーッと単独行動を取ろうとしては引き留められるを繰り返す。が、相変わらずカメラ女ぶりは発揮。
外界から隔絶された広い庭園は、時間を忘れさせてくれる景観の美しさを見せてくれました。さすがは日本三庭園。どこを切り取っても絵になります。兼六園でも思ったことですが、庭内をそぞろ歩くのには一日かけても時間が足りない。何もかもがある。古今東西、上流階級の悪い癖ですな。少しでもいいのよ。
そして事件は起きる。砂利道で小学生のように転ぶ。それはもう見事に転ぶ。ジャッキーのNG集もびっくりのレベル。しかも二回。自分で自分の靴ひもに金具引っ掛けて転んでたら世話ないよね……。人には絶対に弱みを見せたくない性格なので淡々としていたら余計に心配をかけてしまった模様。申し訳ない。消毒シートとバンドエイドをサッと出してくださった方、丁寧かつ素早く応急処置を行ってくださった方のおかげで事なきをを得ました。ふう。

その後、昼食を取れないまま日本三大稲荷の一、最上（さいじょう）稲荷へ移動。私の慣れないレンタカーでの荒っぽすぎる切符ギリギリ運転に生命の危機を感じた参加者さんの満場一致の見解で運転席から降りる。言い訳はしない……！
一の鳥居の意味不明なでかさ。参道のさびれっぷり。無意味なパコダ風仁王門。本殿の無駄なでかさ。アップテンポなご祈祷。神社でありながら寺院でもあり、多くの現世利益的信仰対象が立ち並ぶ雑然さ。これは久々のどうしてこうなった。怪しまれないよう逸る気持ちを抑えていたらカメラのシャッターも抑えていた。なんということ……。

山を下りたらコンビニで食べ損ねた昼食代わりに間食を取り、渋滞に巻き込まれながら倉敷へ。国道二号線は普段から混んでますが連休怖い。
ホテルにチェックインして先に送っておいた同人誌全部入り段ボールを皆さんに預けて、私はレンタカーを返却しに行く。GSもレンタ屋もすぐそこなのに何十分もかかってしまった連休怖い。
遅れて行ったダイニングバーの扉を開けた瞬間、女子会よりも宴会というのが相応しい出来上がった集団を目にする。まだ30分くらいしか経っていなかったはずなのにハイペースすぎ。次々に空くグラス、飛び交う破廉恥発言、響く爆笑。その場にいるだけで楽しくなってニヤニヤしっぱなしでした。
ビール飲んで軽くお料理をいただいたら、二日目の体力温存とケガの手当てのため先にホテルへ戻らせてもらいました。このあと、カラオケがとんでもないカオス空間だったと翌朝話を聞いてすごく悔しかったです。

疲れとトイレのせいでしょっちゅう目が覚めて熟睡できたのは夜も深まってから。それでも朝はスッキリ起きられたしご飯も食べたので、ケガさえなければ万全でした……。
ゆうべはおたのしみでしたか、と下世話な宿屋の主人になってみるものの、本気でお疲れの皆さん。荷物を駅に一旦置いて美観地区へ繰り出したのはちょうど暑い正午過ぎ。二日間天気がよすぎて、晴れの国おかやまの底力を見た。

美観地区は倉敷川沿いを主に言うのですが、町屋のならぶ通りの方やアイビースクエアという赤レンガの建物も含め、江戸・明治に交易で栄えたのが感じられる一帯を楽しめます。とはいってもすごく狭いのである意味ガッカリですが。
人も多いし疲れている体に美術館は厳しいと判断して、通りを歩くだけに計画変更。昔、東博の企画展示見た後、常設展も見ないで空調のきいた部屋の最高にふかふかの椅子で閉館時間まで爆睡したもったいない思い出が……。

和雑貨や民芸品、特産の備前焼に児島ジーンズや倉敷ガラス、それに名産のきびだんごにむらすずめや白桃マスカットトマトなんかを使ったいろんなお菓子。瓦屋根に白壁の町屋ひとつひとつで商いをしていて、舟を流す川沿いの柳や桜の下では露天商が雑貨を広げているのをたくさんの人が行き交いながら覗いていく。大通りの向こうはいたって普通の地方の町。小さな小さな異空間です。
天狗や火男の面を飾ってあった店で佐助の狐面を探す一同。怪しさ満点。残念ながら普通の狐面しかなかったのでした。
ここでもまた神社に登り、境内でしばし休憩。少し歴史談義に花が咲きました。戦国史に弱いのでいろいろと勉強になりました。マニアックな時代と場所の話なら強いんだけど。世界史なら古代ペルシアとかオスマントルコ、大航海時代以前の東南アジア、中国通史。日本史は最近はもっぱら中近世の瀬戸内海をやっています。……どういう基準と趣味だ。ただの手当たりしだいです。ここでも砂利に足を取られてすっ転んだことは忘れない。
それからお土産を買って倉敷天満屋のスタバでまったり。さすがに体力がやばくなって、ぼんやり中空を見詰め続ける近寄りがたい人になってしまいました。申し訳ない。

たった二日のとっても濃くて熱くて楽しい時間は名残惜しくも終わってしまいます。一人また一人と席を立っていき、倉敷駅も発ち、最後の新幹線組を岡山駅の新幹線改札までお見送りしました。二日ぶりの特急しおかぜがひどく懐かしい奇妙な気持ちでした。

主催さん、遠路はるばる集まっていただいた皆さん、お疲れさまでした。ありがとうございました。
至らぬところばかりの私を気遣いの人と言ってくださる方が多くて、お恥ずかしいかぎりです。もしかすると知らぬ間に（お遍路さんへの）お接待精神発揮していたのだろうか……。なにそれ四国こわい。
ともあれ、とてもよい経験ができていろんな人とお話しできて、そして同じ話題で盛り上がれる。オフ会の醍醐味を堪能させてもらいました。本当に、ありがとうございました！